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「ブレイキング・バッド」あらすじと感想(ネタバレ少しあり)。今更ですが・・・

ブレイキング・バッド」という海外ドラマを観た感想を書いてみます。もう完結してから数年たった作品なので、今更感がありますが、最近半月のうちにシーズン5まで一気に観てしまったので、ネタバレのない感想をお伝えします。

 

私自身は、「24」や「プリズン・ブレイク」は全て見ており、そして「ロスト」は黒い霧が出現するシーンまでしか観ていませんが、「海外ドラマを見ている」という程度には見ている方です。その私が「ブレイキング・バッド」を「最高」と表現するのは、かなり説得力に欠けるかもしれませんが、映画に関してはかなりの作品を鑑賞してきました。今でも「ブレイキング・バッド」に対する私の愛情は負けておらず、もうどっぷりとはまってしまっています。

 

ブレイキング・バッドのあらすじ


まず、あらすじの説明をします。

主人公の名前はウォルター・ホワイトといい、真面目な高校の化学教師であり、50歳の誕生日を迎える直前、ガンを宣告されます。

彼は、愛する家族に財産を残し残された時間を有意義に過ごしたいと考えていたが、低い給料の教師と洗車のアルバイトしか持っていませんでした。そんなとき、元教え子のジェシー・ピンクマンが麻薬(メス)を作っていることを知り、自分の化学の才能で高品質なメスを作ることができると思いつきます。このあらすじを見ると、全然面白そうに見えませんが、実際は全く違います。そして、ウォルター・ホワイトのルックスについてですが、彼は非常に地味な顔立ちをしていますね。

しかし、この地味なドラマが本国アメリカで圧倒的な人気を誇り、史上最高の評価を受けたドラマとしてギネス認定されています。また、エミー賞ゴールデングローブ賞を含め、計49部門にノミネートされ12部門受賞しています。この評価は尋常ではありません。しかし、日本では私を含めて観ている人があまりいないと感じます。おそらく、説明すると地味な感じになってしまい、理解が難しいからでしょうか。私は周囲にいる人々とこのドラマについて語りたいと思っているので、このレビューを書くことにしました。

ブレイキング・バッドの感想(ネタバレ少しあり)

*この記事の前半はネタバレがないので、まだ観ていない方も安心して読めますが、この先はネタバレが含まれます。すでに観終わった方や、ネタバレが気にならない人だけ読んでください。

 

作品のテーマは複数あるため、一つに絞りきれませんが、全体的なテーマは『男』だと感じます。

主人公であるウォルターは、家族のために資産を残すためにメスの精製に手を染めます。彼は夫として、父として、家族のために行動します。この言葉は劇中でも何度も繰り返されます。

「私がしたことは、全て家族のためだ。」また、過去に共に仕事をし、目先の金に窮した友人エリオットに対する感情も描かれます。ウォルターはわずかな退職金で、一緒に立ち上げた事業を手放してしまいました。しかし、現在ではエリオットは大富豪になり、ウォルターの元カノと結婚しています。彼に対する嫉妬心や自尊心が何度も描かれます。

 

ウォルターは、化学者としてのプライドがとても高い人物です。彼が作るメスは、純度99%以上という最高品質で、高値で取引されます。彼のレシピを使っても、他の人間では90%以上も難しいと言われています。さまざまな側面の彼の男としての感情が絡み合って、『ブレイキング・バッド』には一言で語ることができないほど深みがあるのではないかと思います。

全体的なテーマが『男』であることから、次に挙げられるテーマは『才能』です。報酬があるため、才能が分かりやすく評価されます。高値で取引される才能ほど、ある側面では優秀とも言えます。ウォルターの才能は、最終的に90億円くらいの金を生み出します。それだけ見れば、彼は稀代の大天才です。上場企業の社長でも、そんなに稼ぐのは珍しいことです。

ブレイキング・バッド」というテレビドラマには、主人公ウォルター・ホワイトという男が登場します。彼は化学の天才であり、高校教師をしていましたが、ある日癌を患い、治療費のために麻薬を製造・売買する犯罪者となってしまいます。

しかしながら、彼の天才は犯罪に向いているのであり、この事実は彼自身にとっても悲しいことでしかありません。ウォルターは金に目がくらみ、それに狂ったように取りつかれてしまいます。初めこそ自分で稼いだ大金をバーベキューセットで焼き払おうと試みた彼でしたが、途中で消すことになってしまいます。このドラマの特異な点は、大金を使うシーンがあまり描かれず、医療費や立て替えた金額も結局は控えめです。

主人公の相棒であるジェシーは多くの金を使ってキャバクラ的な場所で大騒ぎしますが、ウォルター自身はほとんど使わず、彼が大金を現物に使った唯一のシーンは、愛する息子に車を買ってあげることでした。

最初は中古車を買おうとしたのですが、息子が高級車を欲しいと言うので、ウォルターは男としての価値を認められたいという願望から、高級車を買ってしまいます。彼は、父親としての理想像を実現するために行動していたのです。

しかし、鬼嫁に車を返却されてしまいます。それでも、最後にその車でスピンしながら楽しんでいるシーンがありますが、その後事態は逆転し、彼は溝に車ごとはまってしまいます。

すべてを失った彼は自分で稼いだ金なのだから、これでもかとばかりに、ガソリンをかけて爆発させてしまいます。これが、唯一の散財だと思われます。彼は、「どう使おうが自由だ」と言わんばかりに、実生活においての浪費がありませんでした。

ウォルターは、麻薬を製造するときにハイゼンベルクという偽名を使います。この名前が徐々に浸透し、謎の麻薬王ハイゼンベルクの偶像が構築されていきますが、彼自身は葛藤している様子はありませんでした。どんどんハイゼンベルクになっていくウォルターを見ても、彼はそれ以上に自分自身が誇りを持っていたに違いありません。

ブレイキング・バッド」というテレビドラマには、主人公である高校化学教師のウォルター・ホワイトが、絶望的な状況下で麻薬製造業に関わっていく姿が描かれています。

このドラマでは、ウォルター・ホワイトがシーズン4あたりで完全な悪人になってしまい、痛快な悪の魅力ではなく、本当の悪魔のような存在として描かれます。視聴者もこの時点で、物語がハッピーエンドで終わることはないだろうと感じるようになります。そんな破滅的な展開が、作者たちの思惑どおりという感じがします。

私自身は、主人公が自らの過ちによって破滅していくタイプの作品が好きで、「アメリカンサイコ」や「ギャングスターナンバーワン」などの映画が特に好きです。ウォルター・ホワイトのような悪役も、吉良吉影ハイゼンベルクなどの暴走破滅型の悪役が好きです。

また、「ブレイキング・バッド」の大きな魅力のひとつに、映像効果があります。カット割や音楽の使い方など、演出の細かさが素晴らしく、作品の楽しみ方を広げてくれます。ただ、この作品はちょっと難解なところがあるので、誰でも理解できるわけではありません。日本のドラマも、もう少しリテラシーを高めても良いと思います。

ここで特に素晴らしいと思った演出について、紹介したいと思います。それは、時系列を交錯させるシーンです。最初のシーンが荒野の真ん中でパンツ一丁で逃げるシーンであり、その後にラストシーンに繋がるという流れになっています。このように、時系列を交錯させることによって、よりドラマチックな展開を生み出しています。

ブレイキング・バッド」のシーズン2の最初のエピソードは、街で大きな事故が起こる場面から始まります。これは、シーズン2の終わりの場面につながるものであり、物語がどのように展開していくのかを予感させます。

しかし、このような手法を使用することは、視聴者にとっては混乱を招く可能性があります。しかし、「ブレイキング・バッド」は、これが放送ルールとなっており、タイトルのロゴが表示される前にこのようなシーンを使用することで、物語の進行をスムーズにすることができます。

また、キャラクターの描写にも、このドラマは異常に才能を発揮しています。主役のウォルター・ホワイトは、どんなに悪い行為をしても、視聴者たちはウォルターに共感してしまい、彼に対するヘイトコントロールが異常に高いと感じます。

さらに、ウォルターの愛すべき相棒のジェシー、麻薬捜査官(DEA)の義弟ハンク、独立心旺盛な鬼嫁スカイラーなど、個性豊かなキャラクターたちが脇を固めています。特に、ジェシーの連れのバカ二人組や、最高の悪役とも言われるラスボスのガス・フリングは非常に印象的です。

そして、「ブレイキング・バッド」ファイナルシーズンの敵は、チンピラと薬品を横流しする女性という、全く違う敵となります。これは、これまでの麻薬王ガスとは明らかに異なるものであり、物語の展開に注目が集まります。

もしもこの物語が少年漫画なら、最初に登場したチンピラたちは、捨てキャラとして扱われることが予想されるでしょう。

しかしながら、この物語では彼らが実際にはラスボスとして描かれています。彼らは髪をグリースでべたべたに整えた、リーゼントのような世代遅れの人たちであり、劇中でも「最近の若者は弱い。ぶん殴って、男らしさを教えたい」と発言しています。こうしたセリフを聞くことで、彼らのキャラクターがより際立っていると言えるでしょう。

また、彼らだけでなく、女性のキャラクターにも特徴があります。彼女は、ムカつくと思っているものの、なぜかエロさを感じさせる存在であり、彼女の身の安全が危惧されたときには、まるで温室育ちのお嬢さまのように振る舞うかと思えば、一度危機を迎えると、容赦なく10人もの裏切り者を殺害したりします。そんなキャラクターのやりとりを見ることで、彼女の思想がどこか危うさを孕んでいる様子が伝わってきます。このようなやりとりを通して、これまでの悪役とは異なる新たなタイプの恐怖を視聴者に与えることに成功しています。

話の中で、ラスボスとは最後の敵を指し、また、最大の敵という意味でも使われることがあります。それにより、最初に登場したチンピラたちがラスボスだとしても、途中で倒されることも現実的な結末であると言えます。

たとえば『るろうに剣心』に登場する志々雄真実がその例であり、剣心との戦いの中でその強さを見せつけながらも、ある時突然倒されてしまうのです。その後、縁という最後の敵との戦いが繰り広げられるのですが、縁の強さが志々雄真実以上であるわけではなく、剣心との因縁や相性から、彼は最大の敵である縁との戦闘を強いられることになります。最初に倒されたチンピラたちがラスボスでなくなった場合でも同様であり、物語は最後の敵との戦闘を通して結末に向かうのです。

同様の筋書きを持つ『ブレイキング・バッド』では、最大の敵とも言える暴力団のボスであるガスが、途中で倒されるシーンが登場します。このシーンは、ウォルターが追い詰められた状況で、巨大な敵を倒すことは不可能だと思われていた中で、彼が最後の力を振り絞り、かつての敵であった人々を味方につけながら、勝利を収めるという興奮を視聴者に与えてくれます。これはアメリカでも大きな話題となり、放送当時は大騒ぎとなっていたと言われています。

全米で大ヒットしたドラマ「ブレイキング・バッド」。最初は皆が興奮してハイファイブをしまくっていたはずだったが、その後暗雲が現れます。

えっ?ウォルター・ホワイトが子どもたちを利用していたって本当?まさか!話はここから一変し、大きな方向転換が!正直ちょっと怖いけど、私はこの話を永遠と語り続けてしまいそう。このドラマが大好きな人と一緒に飲みに行けたら楽しいだろうな。一緒に盛り上がりたい!